自己紹介
自己紹介

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獣医師 日置恵利子とは…

獣医師日置恵利子

1978年、北陸は雪国の福井県、その福井市駅前商店街にたたずむ老舗洋菓子店「三秀苑(さんしゅうえん)」の長女として生まれました。ケーキ屋さんにとっては、一年のうちでも一番に忙しい、超多忙なクリスマスシーズンに誕生しました。母は、うれしさ半分、忙しさ半分、不安もちょっぴり、あわただしい中での出産でした。
その後、洋菓子を作る父親の背中におんぶされながら、洋菓子を売る母親の背中におんぶされながら、年中通して甘いケーキの香りのする家で、すくすくと成長していきました。
自分のお誕生日にお家のケーキ、3時のおやつにお家のケーキ、お祝い事にお家のケーキ・・・、ケーキとジェラートとチョコレートとクッキーと・・・・・まさにお菓子の王国で育った子供です。

小学生のとき、学校給食でも、何故かお家のケーキがでました。子供なりに、それがうれしく、自慢げでした。
保育園 → 小学校 → 中学校 → 高校 → 大学、どこへ行っても、「お家がケーキ屋さんなんていいね。」「いつでも食べられるなんてうらやましぃー」などと、周囲からそう言われ続けましたが、当の本人はそれほどでもなく、たまにはスーパーの100円菓子を食べたい・・・、よそのケーキ屋さんのケーキも食べたい・・・そんな心境でした。でも、なんだかんだ言っても、結局は食べ慣れた自分家のケーキが一番おいしい!今はそうはっきり言えます!

父親も母親も、昔っからの仕事人間。どちらかといえば、放任主義の両親で、のびのびと自分のやりたいように育ててもらったことが、今の私の成長につながっていると思います。
昔から活発娘で、幼少の頃の遊びといえば、畑や田んぼでの虫捕りに、なわとび、流行に流行ったホッピング・・・・・ あーなつかしぃー
自転車に乗って、網とカゴを手に持ち、片手運転で必死にペダルをこぐ。カミキリムシにセミにタニシ・・・・・とりあえず、捕まえて持って帰ったあの頃。時に、畑へ出かけるおじぃちゃんの後について行って、祖父の畑仕事の合間に、隣でザリガニ獲りに夢中になっていたのを思い出します。
体を動かすのが大好きで、勉強よりも部活動!小学校ではバドミントン、中学校では剣道、高校ではソフトボール・・・・など、じぃーっとイスに座って拘束されているよりも、とにかく汗をかいて動いている方が性に合っています。

どくたーえりこと牛さん

幼少のときから自他ともに認める大の動物好き!誰に似たのかしら・・・と周囲から不思議がられるくらいに。しかし、育った家がよりによってケーキ屋さん。飲食店経営において、動物はどうしても不衛生な存在として見られてしまうため、大好きな動物を飼うのはNG!お菓子に動物の毛が入るからダメ・・・・、そう念をおされた子供時代。
動物にまみれたい私にとっては、そう言われてしまうと、もともこもない。「動物は飼えない・・・」そんな抑圧の中で、フツフツと沸く「それでも動物が飼いたい!」というあこがれ。捕ってきた虫を虫かごに入れて飼うことからはじめ、小学生になると、お祭りでとってきたことを理由に、それとなく金魚を飼いだし、その次に、ペットショップで小鳥をかってきて、だんだんエスカレートして、部屋中を何十羽の鳥だらけにし、お誕生日のお祝いを口実にデパートで猫をかってもらい、そしていつしか大きい水槽で鯉を飼い、そしてさらに調子にのって、出かけたイベント先でもらってきたヒヨコを部屋の中で飼いだし・・・(→やがてニワトリに)、そして高3のときには、やっと、やっと念願だった子犬が家にやってきました。

どくたーえりこと牛さん

「動物が好き!」こう思うに至った強い影響は「ムツゴロウさん」です。テレビ番組「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」をくぎいるようにみて育ち、いつか自分もこんな生活をしたい!ムツゴロウさんになりたい!そう夢見て育ちました。

保育園児のときの夢は、ケーキ屋さんか花屋さん。でも、いつしか「ムツゴロウさん」の影響から、動物に関する仕事に就きたい!と思いはじめ、高校生になってから「獣医師」という職をめざすことを心に決めました。
そして、高3からは必死に勉強、勉強。もともと勉強することが嫌いじゃない私にとって、また、受験必須科目となる物理、数学が得意中の得意であった私にとって、部活と勉強の両立は、それほど苦ではありませんでした。そして、やれるところまで思う存分勉強して、いざ受験!努力が実って、合格!
両親の協力と支えがあって、念願の獣医科大学へ進学。
入学後、一人暮らしを始めるとともに、アパートには、鳥、うさぎ、モルモット、チンチラ、犬・・・・・と自然と仲間が増えだしました。
「ムツゴロウさん」と「動物王国」にあこがれて育った私は、そのまねごとをするかのように、たくさんの動物を家に招き入れるようになりました。
動物を飼いたくても飼えなかった幼い頃のその抑圧から解放されたかのように、思う存分、動物に囲まれていきました。

動物イメージ画像

しかし、今思えば、こうしていろいろな動物と接し、実際に自分で世話をし、触れて、匂って、五感で感じてきたことがとてもいい体験であり、役立つ経験だったのだなと思っています。書物や教科書を読んだだけでは、学校で習っただけでは分かりえない感覚や大事なものを教えてくれたのは、時をいっしょに過ごした動物たちです。今、自分がいるのも、ある意味、本当にこの子たちのおかげだと思っています。出合った動物たちみんなに感謝です。

大学で6年間を過ごし、卒業も近くなってきた頃。いよいよ獣医師になるための最後の難関!国家試験がありました。脳みそが、はちきれるくらいに勉強し、眠ることを忘れてしまったかのように目を開けて、手にタコができるくらいに鉛筆をにぎり、もうこれ以上覚えられなーーーいというまで、必死に勉強しました。
一生の間で一番勉強した時でしょうか。当時はとても大変でしたが、ふりかえってみれば、その時代にしかないそんなストレス、困難が、自分自身が成長する上でとても大切なものだと思います。
獣医師になって、動物や植物、自然にふれる機会がより増えて、同時に、感じること、思うこと、学ぶことがいっぱいの毎日です。
自分自身のライフスタイルの質も変わり、動物にやさしい、自然に配慮した生活を心がけるようになりました。

サンカムペットクリニック

獣医師になって、多くの動物たちと出会い、また治療する立場になって、新たに思うこと、感じることがたくさんでてきました。
どうしてこんなに病気の子が多いのだろう・・・・・
どうしてこんなにアレルギーの子が多いのだろう・・・・・
どうして心臓病や腎臓病や肝臓病・・・・・こんなに慢性病が多いのだろう。
どうして生活習慣病が多いのだろう・・・・・
どうしてこんなに現代人と同じような病気が多いのだろう・・・・
こんな疑問がでてきました。

病院のわんちゃん

そして、こうしたことの原因をさぐっていくうちに、「食事」を変えることで、どうにかならないかと考え始めました。体を作る源は食事です。体に流れる血液もひとつひとつの細胞も食べた物が栄養となってつくられます。現代のペットたちが食べている食事を見直すことで、何らかの変化がうまれてくるのではないだろうか・・・と思いはじめました。

病院内風景

「食事改善」で「体質改善」この思いが元になりました。
最近は、ますます「ペットの食」の大切さというものを痛感する毎日です。病気の治療以上に予防も大事!だからこそ、食事の見直しが必要なのではないかと思っています。
「ペットにも安心、安全なものを食べさせてあげたい!」という強い思いから、食べ物や栄養、さらには、ハーブや東洋医学・・・・・など幅広い分野に感心をもって勉強しています。

動物病院での一般的な治療では、十分でないことを感じ、平成16年春、「わんにゃんかんぱにぃ」を立ち上げました。動物病院という現場で、食事改善の提案をさせていただくとともに、ペットのごはんに関するネットショップ、情報サイトを立ち上げ、心と体の健康につながる食事を紹介しています。自分で原材料を厳選したり、製造・販売を行なっていたりする中で、たくさんの気付き、発見があります。
これからは、病気をいかに治すかということ以上に、病気になりにくい体をいかに作っていくかということに目を向けていく必要があると思っています。
現在は、愛知県にある「サンカムペットクリニック」に勤務し、薬や手術といった西洋医学だけでない、食事による体質改善を含めたホリスティック療法を取り入れた指導を心がけています。
・「健康」とは、心と体の両方が健康であってはじめて「健康である」といえます。
・ペットの心と体の健康を考えた、そんな治療・ケアができるよう、お手伝いさせていただいております。
・ペットと人の暮らしが、より健康に、より快適になることを願って、日々、幅広い分野を勉強中です。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。
獣医師 日置恵利子(ひおきえりこ)

大切な家族
どくたーえりこの両親

大切な大切な両親。
私はどっち似だろう~?
父は、「三秀苑」の二代目。とっても頑固な洋菓子職人。
母はそれを支え、お店と家庭のことをやりくりしてきました。
私は、そんなふたりの後ろ姿を見て育ちました。
ようやく最近になって、ふたりの時間がもてるようになりましたね。
いつまでも末永くお幸せに。そして、いつまでもお元気で♪
これからもふたりの時間を大切に。
そして、まだまだ手のかかる娘ですが、どうぞよろしくお願いします。

どくたーえりこのおじいちゃん

今は亡きおじぃちゃん。
私が動物好きなのも、唯一おじぃちゃんに似たのかも。
今も私の心の中で生き続けている大切な存在です。
おじぃちゃんが作るシュークリーム。柔らかいシュー生地に、横からはみ出すくらいのたっぷりのクリーム。
このおいしさは天下一品!世界一です。今もあの味を忘れません。
亡くなる直前まで、お店のことを考えていた、そんな人でした。
ときどき作ってくれたお砂糖入りのオムライス、シュー生地入りのおみそ汁、いつかまた食べたいです。口数少なく、いつも優しかったおじぃちゃん。
これからも見守っていてね。

どくたーえりこのおばあちゃん

今は亡きおばぁちゃん。
おじぃちゃんとともに、戦後を生き抜いてきた、とっても強い人。
「三秀苑」が今あるのも、おじぃちゃんとおばぁちゃんあってのこと。
ふたりとも私が獣医師になるのを目の前にして、天国に行ってしまった。
おばぁちゃんが生きていたら・・・・・、私が獣医師になったことを世界中の誰よりも一番に喜んでくれたのは、間違いなくおばぁちゃん。
私のことが大好きで、いつも気にかけてくれていました。
ふたりで車に乗って買い物に出かけたこと、デパートへ食事に行ったこと・・・・・、思い出がいっぱいです。おばぁちゃんとの生活はとても貴重なものでした。
たくさんの病気をかかえていても、最後まで強気だったおばぁちゃん。
これからもずっと心の支えになってくださいね。