植物ケアの中でも、アロマテラピーは特に、早くから一般に広く浸透しているように思います。
使う精油や基材の種類、好みのメーカーなどは、人それぞれ異なりますが、まずは、香りを楽しむためのアロマテラピーとして、生活の中に取り入れ楽しまれている方は、とても多いのではないでしょうか?
特別難しく考えず、アロマポットを使って、自分の好きな香りを楽しんでリラックスする、それも植物ケアのひとつです。
アロマテラピーは、植物から抽出される精油成分を利用して、心、さらには体を健康にしていく植物ケアの方法のひとつです。精油成分は、植物の葉や花、果皮、樹皮などから抽出されます。
精油成分に共通する特徴として、「揮発性」「芳香性」「親油性」があげられます。この特徴を生かして、その香りを楽しんだり、植物油をまぜてマッサージに利用したりするのがアロマテラピーのひとつです。
もともと精油成分は、植物自身が自分の身を守るための武器として働いている物質です。
さらには、自分の子孫を効率よく残すための働きも持っています。
植物たちは、動物と違って、たとえ自分の身に危険が及んだとしても、足を使ってその場から逃げることができません。
だからこそ、植物たちは、自分の身に及ぶありとあらゆる危険に対処する仕組みを身に付けました。
植物たちは、たとえ太陽の光が強くても、紫外線に負けない仕組みを持っています。
カビや細菌の感染から身を守るための仕組みを持っています。
害虫を寄せ付けないための仕組みを持っています。反対に、受粉を促すために、虫たちを引き寄せ、呼び寄せるような仕組みも持っています。
自分の子孫を残すため、種子を運んでもらうため、鳥たちを誘引させる仕組みも持っています。
植物は、自らの身を守るため、その種の存続を守るために、上記のような様々な仕組みを持っています。そして、これらのすばらしい仕組みの中で、先ほどの精油成分がとても大きな役割を担い働いています。これらの貴重な植物成分の恩恵をうまく利用したのがアロマテラピーであり、心と体の健康のために使用できることが注目されています。
市場では、たくさんの種類の精油が販売されています。これらの市販品は、すべて、誰でも手軽に購入し利用することができます。その際は、最も注意しなければならないのは、
そのメーカーや種類を慎重に選ぶことです。
人工的につくられた合成の香り成分が入った精油も、同じようなビンに入って、お手頃な価格で販売されています。あるいは、品質、安全性の確認がされていないものも並んでいます。
これらの精油は、アロマテラピーの効果を期待できないものである以上に、体にとって危険性の高いものとなります。
価格の安さや見た目の華やかさから精油を選ぶことだけは決してしないでくださいね。
ペットたちは、私たち人間よりもはるかに体の小さな生き物です。
体が小さければ小さいほど、受ける影響も大きいです。
精油成分は、「鼻から」「肺から」「皮膚から」体の中に入って作用しますので、第一に安全性の高いものを選ぶことが重要です。
アロマテラピーをペットといっしょに楽しむには、精油選びとその使用量がとても大切なポイントになってきますので、心配な方は経験豊富な方にアドバイスをいただくよう心がけましょう。
アロマテラピーを楽しむ上で、空気中に精油を拡散させて、その香りを楽しむ芳香浴は、最も一般的な方法です。応用の仕方によっては、クリーム剤や空気リフ レッシュナー、クリーナー、ブラッシングスプレー、マッサージオイルなどに活用して楽しむことが
できます。
日々の心と体の調子にあわせて使う精油の種類や 使い方を選ぶといいでしょう。
わんちゃんたちの場合は、日常のお手入れやトイレのお掃除アイテムとして、活用していくのがいいでしょう。
使い方を少し工夫するだけで、お部屋の掃除や虫除けなどにも使えます。
精油をうまく活用することで、一般に市販されている化学薬品がたくさんと添加された ようなクリーナーや洗剤、消臭芳香剤、殺虫剤などに頼ることも少なくなります。
アロマテラピーは、直接的に、心や体を楽しませてくれるだけでなく、生活環境に対してもよりナチュラルにプラスの方へと働きかけてくれるので、間接的にも、心身ともに健康になっていくのを実感できます。
精油成分を上手に活用したのがアロマテラピーです。そして、その精油成分をもう少しその作用に着眼して、使い分け、医学的な視点から活用しているのがメディカルアロマです。
最近では、より医学的な視点からも研究が進み、メディカルアロマとして、本格的に治療の分野に取り入れた動物病院も増えています。
人とペットの暮らしにおいて、治療に関する選択肢が増えることは、とても望ましいことだと思います。
どれかひとつの治療策だけに頼りきるのではなく、さまざまな分野の医療が融合することによって、より理想的な結果がうまれるのではないかと思います。アプローチの方法、幅が広がるのはとてもいいことですね。
アロマテラピーによる様々な効果は、まだまだ未知の部分が多く、研究によって少しずつ証明され始めています。アロマテラピーに限らず、植物のもつ力を活用した医療は、人の分野においても動物(ペット)の分野においても、これから先、ますます期待されるところだと思います。
日々の生活の中に、植物の力を取り入れて楽しみましょう。
植物も動物も「命」ある生き物です。
そこから感じ取れる波動に意識を向けながら、目に見えない力 を感じながら、植物の恩恵をいただいて生活しましょう。
工夫次第、アレンジの仕方ひとつで、次のようなものに活用することができます。
シャンプー、クリーム、ノミよけ、湿布剤、エアーリフレッシュナー、ローション、リンス、マッサージジェル、ブラッシングスプレー、洗濯洗剤、芳香剤、マッサージオイル、サシェ、ポプリ、入浴剤、クリーナー
人とペット、お互いに心豊かに、体健康に過ごせるよう、いろいろな工夫と知恵を取り入れながらお過ごしくださいね。